死の同意書

Posted by 安達 かおる

先日東京郊外にある小さなスナックの

様なバーの様な飲み屋に知人と

一緒に行く機会があった

ご存知の様にアルコールはほとんど

行けないのでもっぱら「食」を楽しんで来た

ここであるハード系マニア作品に出演している

男性客とたまたま知り合う栄を得た

撮影現場でのハードなプレイ内容を

興味津々で聞くに及んで

ある驚くべき言葉が彼から発せられた

「出演の条件として命を落としても

一切の責任は出演者本人に帰する」

とする内容の誓約書に署名捺印を

求められるそうだ

窒息 暴行 刃物を使った流血 等々

その過激な内容を「快感?」とする

彼の性癖には興味を抱きつつ

「死の同意書」を出演条件とする

某メーカーには怒りを覚えた

撮影の手法として出演者の

性癖 性格 キャラクターが

十二分に発揮される環境の中で

淡々とその模様をカメラに収める

事はAVと言う世界では非常に有効で

おもしろい作品が出来上がる可能性を

秘めている

しかし作品を撮ると言う行為においては

必ず守らなければならないルールがあるのではないか

地雷の信管を踏む通行人を待ち構え

その死をカメラに収めるのは演出とは言いがたい

「死の同意書」を書かせ信管を踏ませる

行為に至っては論外だろう

モラルと言う観点の論議はまたの機会に譲るとして

私はモラルを徹底的に破壊し尽くす作品を

演出で作り出す事を今後とも信条としたいと

改めて思った次第です

演出とは演技と言う狭義の意味だけではなく

ターゲットの出演者に

「壊れても大丈夫ですよ」と言うメッセージを

送り続けながら壊れる環境を整えてあげる

事も演出の重要なパートの

一つだと思っている

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